プレ開幕戦で試し斬りだ。広島のエース前田健太投手(22)が今日2日の中日戦(マツダ)に先発する。今季の対外試合初登板。25日に対戦する開幕カードの前哨戦だが、昨季3冠右腕はシーズンを見据え、ストレートとカーブを使った投球で腕試し。“予行演習”からライバルチームにすごみを見せつける。 昨季3冠で沢村賞のエースが、今季初の対外試合に挑む。マツダスタジアムでの練習を終えた前田健はぐっと表情を引き締めた。今日2日の先発登板への意気込みを語った。 「持ち球を全部使ってコースを突いて抑え込むよりは、まずは真っすぐをしっかり投げたい。あとはカーブですね。紅白戦とは違い敵の打者が相手なので、真っすぐなどへの反応を一番見てみたいです」。 開幕に向けて徐々にコンディションを上げていくため、今は結果にこだわる時期ではないと判断した。あえてストレートとカーブに使用球種を限定。内容の濃い投球を目指す。 2~3イニングの予定。相手中日は、25日開幕戦の相手で、2年連続の開幕投手が濃厚なエースにとって本番の“予行演習”ともなる。 試す時期でも、昨季チームが8勝16敗と大きく負け越したライバルに簡単に打たれるつもりはない。 「投げるイニングも短いですし、どっちもまだできあがっていないですから(開幕カードは)あまり気にはしていません。ただお客さんの入った試合で心境も違うし、そのあたりのカンは取り戻さないといけませんね」。 昨季大活躍したことから、今キャンプではマイペース調整を許された。ブルペンでの投球数は少なめに抑えてじっくりとシーズンに備えてきた。実戦登板は2月22日の紅白戦で2回を投げただけで、対外試合に投げるのは今回が初。2月24日から3日連続でブルペン入りするなど調整ペースを上げてきた。 大野投手チーフコーチも「任せた中でもちゃんと投げているし、体をいじめている。言われなくてもやっている」とエースの自覚を高く評価する。 練習前には、地元もみじ銀行の「カープV預金2011」(広島が3位以内になると金利が上乗せされる定期預金)の発売イベントに参加し「昨季は悔しい思いをしているので、今季は優勝を目指したい。個人的にも昨年以上の成績を残してV預金に少しで貢献したい」とあいさつ。エースが昨季越えを果たすため、まずは開幕戦の相手を蹴散らす。 |