カープQ&A 2軍 '10/12/25

 Q.育成球団と言われる広島の2軍は底上げが進んでいますか。

 A.野手は成果 投手に課題

 広島の2軍は1軍と同様に、1991年以来、優勝から遠ざかっている。今季は40勝53敗11分けで最下位だったが、球団は「2軍は育成」と位置付け、勝利を求めていない。今季、岩本貴裕外野手たちを1軍に送り込んだ山崎立翔監督は、「育てながら勝つ理想通りにはいかないが、投手より、野手は順調にきている」と成果を口にした。

 最近5年で最下位が4度。松田元オーナーは「2軍はあくまで育成の場。1軍の28人枠に1人でも実力で昇格させたら成功といえる」と強調する。結果がすべての1軍とは違い、勝利が最大の目的とはとらえていない。

 その方針と組織づくりは徹底している。球団は2005年の組織改革で、2軍は1軍から分離し、育成本部(現・育成部)の管轄に入った。「戦う集団」の1軍と、選手を育てる2軍は別組織とする考えをチーム内で統一した。

 ■堂林 積極起用

 2軍は、球団のプランに沿って、選手を指導し、起用する。将来性を見込まれた投手はローテーションの一角を担ったり、抑えを任される。野手も個々の能力に応じて起用。例えば、出塁した俊足の選手は走ることを求められるが、成否は問われない。勝敗を度外視し、実戦で覚えさせるというスタンスだ。

 近年では、1年目を2軍で投げ続けた前田健太投手が成功例。今季は堂林翔太内野手がその立場だった。高卒新人が100試合以上に出場したのは、堂林と横浜の筒香嘉智内野手だけ。打率2割7厘で111三振、失策はリーグ最多の23だったが、将来の三塁手として鍛えられている。

 育成は平等に続くわけではない。好素材が入団すれば、かつての有望株たちは出場機会が減る。高校生ドラフト1位で入団し、来季6年目の鈴木将光外野手は言う。「結果が出なくても起用される年数ではなくなった。甘えを捨てないといけない」。2年目に「245」だった打数が、今季は「107」に減った。

 勝利優先でない方針に、もどかしさを持つ指導者はいる。木下富雄前監督は「勝たないと覚えないことが多い」と指摘。勝利にこだわる采配で、前後期制だった03年に前期優勝した。「自分で打って勝つからこそ自信になる。1点をどう奪うか、どう守るかを教えていかないと1軍では通用しない」

 今季は相沢寿聡、武内久士、中田廉、今村猛、伊東昂大の5投手と丸佳浩外野手が1軍デビューを飾った。中田は初勝利を挙げ、丸も初安打と初打点をマークした。

 ■「来年厳しく」

 2軍は、低迷が続く1軍の戦力底上げに貢献できたのか。山崎監督は「選手を育てるには時間がかかる」と強調した上で、「岩本や丸は力で1軍を勝ち取った。投手陣は『お試し』の1軍昇格だったが、上で投げるのが一番の経験。来年はもっと厳しさをもって指導したい」と力を込めた。(友岡真彦)

ChuGoku


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Last-modified: 2011-01-06 (木) 23:07:11 (3055d)