嶋、“カープ愛”FA権行使せず残留

 今季国内FA権を取得した広島の嶋重宣外野手(34)が18日、マツダスタジアム内で球団との交渉に臨み、権利を行使せず残留すると表明した。プロ16年目、カープ一筋のベテランは「チームメートと一緒に、今年の悔しさをやり返したい」と“カープ愛”を強調。来季優勝の戦力になる決意を込めた。2004年には首位打者に輝いた赤ゴジラ。今季打率・262に終わった屈辱を晴らすべく、巻き返しに出る。

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 球団への恩義と愛着がチームへ残ることを即決させた。この日、第1回の交渉が行われ、嶋は迷わずに残留を表明。FA権を行使せず、来季もカープでプレーすると宣言した。

 「(FA権を)行使するつもりはないです。また、来年、カープの戦力としての枠に入って戦いたい」。94年にドラフト2位で入団後、カープ一筋16年目のベテランは、きっぱりと言い切った。

 1年目から5年間は投手としてプレー。芽が出ず、野手に転向するなど、紆余(うよ)曲折の野球人生だった。「自分が2軍時代の下積みからプレーしてきて、今、自分があるのはカープのおかげだと思っている」。

 プロ10年目の04年に一気にブレークした遅咲きの大砲。03年は1軍で1安打しか打てなかった男が、翌年に首位打者を獲得。それまで解雇せずに自分を育ててくれたチームへの感謝の気持ちは不変だった。

 残留を基本線としながらも、嶋はシーズン中から一切、態度を表明していなかった。だが、この日は球団からも必要な戦力として残留要請を受けた。「来年も頑張ってくれという言葉をもらった」。条件面などは今後の交渉に持ち越したが、ねぎらいの言葉が残留を決断した要因の一つだ。

 今季は開幕から1軍にフル帯同したが、チームは5位に低迷し、自身の成績も振るわなかった。「カープのチームメートと一緒にプレーして今年の悔しさを晴らしたい。やり返したいという気持ちは強い」。優勝し、仲間と喜びを分かち合うことを最大の目標に、秋季練習から大野練習場で走り込みを中心に体作りに励んでいる。

 シーズン中から残留への説得を続けてきた野村監督は「残ると決断してくれて、大変うれしく思う。もう一花咲かせてほしい」と喜んだ。まだ、一度も優勝の美酒を味わっていない赤ゴジラ。かつての輝きを取り戻し、野村監督を胴上げする。そのために、来季は自己最高の成績を残すつもりだ。

カープ、野村監督にくじ引き託した

 広島は18日、マツダスタジアムで28日のドラフト会議へ向けたスカウト会議を行い、指名のシミュレーションなどを話し合った。

 「いい選手を敢然と引くことが、きょうの合意事項」と、球団幹部が言うように、1位指名は競合を辞さないことを確認。「当然、くじは監督が引く」と、同幹部。野村カープ2年目の躍進へ、大きな期待を背負う黄金新人獲得は監督自らの腕に託された。

 1位候補として、S級にランクしていた5人の即戦力投手を再確認。早大・大石達也、斎藤佑樹、福井優也、中大・沢村拓一、佛教大・大野雄大について他球団の動向などを、引き続き見極めていく方針だ。

 中でもアマ球界最速157キロを誇る右腕の沢村と、最速151キロ左腕の大野は先発として、最速155キロを誇る右腕の大石は抑え候補として、高く評価。1位指名はドラフト直前、27、28日の最終会議で指揮官の意見も聞き、5人の中から決定する。

 スカウトからの報告を受けている野村監督は「即戦力をとる、競合覚悟と聞いている。こちらの希望は(松田)オーナーと話して伝えたい」と、大野コーチらとも相談の上、先発か抑えタイプかの要望を伝える。外れ1位や、2、3位指名も即戦力の投手をリストに挙げ、今後、絞り込みを進めていく。


DaiLy


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Last-modified: 2010-10-20 (水) 21:51:05 (3257d)