野村監督、内川に魂の訴え…3年6億円

 球団史上初のFA戦線に参入した広島が18日、横浜市内のホテルで横浜からFA宣言した内川聖一内野手(28)と1回目の交渉を行った。3年契約6億円プラス出来高の条件を提示。出馬した野村謙二郎監督(44)は「お前が必要だ!!」と魂の訴えをした。さらに、背番号選択権を与え、永久欠番預かりである自身の背番号「7」も譲ることも示唆するなど、最大限の誠意と熱意を見せた。

  ◇  ◇

 おれの胸に飛び込んでこい‐。球団史上初のFA交渉。歴史的一歩を踏み出した野村監督は席上、内川へ熱い言葉をかけ続けた。「お前が必要。チームを変えてくれ」。内川に興味を持つ球団で一番乗りの初交渉。約1時間にわたって、優勝するための必要戦力として熱く説いた。それはまさに“魂の訴え”だった。

 今季リーグ5位に終わった得点力不足を解消するための、チーム構想もしっかりと伝えた。交渉後「内川が入ることを前提にキャンプもしてきた」と話したが、これには内川も納得。「クリーンアップとして走者をかえす役割を期待していると言われました」と、中軸の担い手に指名されたことを明かした。

 チーム改革を求める指揮官は、28歳と円熟味を増した内川に、チームリーダーとしての期待も持っている。「彼の打撃、ファイティングスピリッツは(チームの)何かを変えられるスパイスになる」。おとなしい選手が多いと考えているだけに、チームの雰囲気を変えることができる選手とみている。

 もし入団が決定した場合、永久欠番の「3」と「8」以外の背番号選択権を与える予定。“永久欠番預かり”の位置付けである自身の背番号「7」も「喜んで付けてもらっていい」と進呈するつもりでいる。これも熱意の表れだ。

 両者共に大分出身とあって、交渉の席では終始打ち解けあって地元話で弾んだという。来季優勝を目指すために「広島の歴史に名を刻む選手になってくれ!!」と用意してきた口説き文句で最後の一押しをした。内川も「重みというか感謝の気持ちでいっぱい」と、感激の表情を浮かべた。

 好感触を得た指揮官は交渉後、充実した表情を浮かべながら「熱意、誠意を伝えられ前進できたと思っています。いい返事を出していただきたい」と振り返った。前日、宮崎・日南から横浜入りし、交渉終了後は再びキャンプ地へトンボ帰り。この強行日程が報われることだけを信じ、横浜を後にした。

マエケン、8冠!来季はMVPだ!!

 「プロ野球コンベンション」(18日、都内)

 広島・前田健太投手(22)が18日、都内で行われたコンベンションに出席し、投手ベストナインと最優秀投手賞を初受賞した。広島からは05年の黒田博樹投手(35)(ドジャース)以来、5年ぶりとなる。

 ベストナインは受賞者の中で最多得票を獲得しての選出。「守備とかだけではなく、トータルで判断されて選ばれる。リーグの中で一番いいチームを作るとしたら、というものだからうれしい」と、笑顔を見せた。

 今季は28試合に登板し15勝8敗、防御率2・21、174奪三振で、最多勝、最優秀防御率、最多奪三振の投手3冠。さらに沢村賞、バッテリー賞、ゴールデングラブ賞も獲得し、これで都合“8冠目”となった。

 それでも来季に向け、おごりや慢心はない。日南秋季キャンプでは連日、走り込みを実施。投球の土台となる下半身の徹底的な強化に努めた。

 「チームの中心にいて、来年もまたここに来たい。MVP?獲れればいいですね」。今季以上の期待が集まる来シーズン。重圧をはねのけ、さらなる高みを目指す。

鯉のドラ1福井、涙の有終V

 「明治神宮大会・大学決勝、早大2-1東海大」(18日、神宮)

 広島からドラフト1位指名された早大・福井優也投手(22)が、大学生活最後の大会で“優勝投手”となった。決勝の東海大戦に先発し、6回を5安打1失点(自責点0)と好投。六回に味方打線が逆転、勝利投手となって涙を浮かべた。早大の大会初優勝に貢献した右腕は、大きな勲章を手にプロに挑む。

  ◇  ◇

 涙があふれた。早大4年間の集大成ともいえる大会を、優勝で締めくくることができた。仲間の手で3度、宙を舞った福井の胸に去来したのは、自らが歩んできた道のりだったのだろう。

 愛媛・済美高2年の選抜大会で優勝。その後巨人のドラフト指名を拒否し、1浪して早大に入った。そして斎藤、大石と刺激し合い、ここまで来た。「みんなに感謝したい。早大にきてよかった」。声が震えていた。

 大会初優勝がかかる大一番で先発を任された。相手は過去3度優勝している東海大。投げ合うは、来年のドラフトの目玉と評される菅野。福井自身「少し意識した」という相手だ。

 6回を投げ、4度先頭打者にヒットを打たれた。しかし失ったのは二回、味方の失策による1点だけ。最速150キロの直球とスライダーを駆使し、二回から三回にかけての4者連続を含む7三振を奪った。

 0‐1の六回には1死二、三塁のピンチを背負う。しかし「菅野を打てていなかったので、点を取られたら駄目だと思い、気合を入れて投げた」。後続を断ち、ピンチを脱した。その裏、味方打線が菅野から2点を奪い逆転。早大野球部の歴史に刻まれる大会初優勝で、勝利投手として「福井」の名を残した。

 ドラフト1位トリオのリレーで頂点に立った。プロではライバルになる。それでも「悪いときは、あいつらが頑張っているから自分も頑張ろうというつもりでやっていきたい」。心は共にある。

 「高校、大学で日本一になれたのはよかった。これを自信にして、おごることなくやっていきたい」。その続きがカープで実現することを、ファンは待ち望んでいる。

DaiLy


トップ   編集 凍結 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 2010-11-19 (金) 23:58:58 (3287d)